悠々談談

日々思うことを、つらづらと

チャップリン モダンタイムスの冒頭で思ったこと

 

 チャップリンのモダンタイムスを見てきた。

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 動画配信でも、またYoutubeでも見ることできるなら見て欲しいのが映画モダンタイムスの冒頭シーンだ。豚が追いまくられるシーンが気がつくと地下鉄から人が吐き出され工場に吸い込まれていくシーンになる。私がかつて勤務した米国系外資系の親会社の工場に行くとプエルトリコの人が多いなとは思ったが、さらに時は進み、工場はロボットが複雑な工程さえもこなすようなり、人は必要なくなった。そして工場は海外へ。

 自分の生まれ育った呉も工業の街で、造船所勤務の人も近所に住んでいて、世界一のタンカー周航の時はタンカーに乗せてもらったりもした。でもその呉も造船所が閉鎖されたり、今年は唯一残っていた高炉も閉鎖。

 結局のところ、ものつくりに関わっていた人はいなくなっちゃった。それがどこの国も中間層喪失の最大の原因なんだなと思う。昭和40年ごろは、造船所で定年まで働けば企業年金もつくし安泰だった。しかし今では働く場がなくなる。そういえば米国のラストベルトもそうだ。その経済に対する不満がトランプ大統領を産んだとも言われていたのも記憶に新しい。

 では日本、東京はどうか?これは品川駅の朝の風景。

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モダンタイムスのブタの列に近い雰囲気を感じるが、人は多い。でも今の日本の実情から行くと半数が派遣社員。1ヶ月、3ヶ月で更新を繰り返す不安定な上に給与も高くない。

 自分は思うけど、派遣社員の時給はいまの倍はおろか、3倍あって良いと思う。それだけ不安定なのだ。ただ、一概に正社員にすべきとも思わない。先に書いたものづくり系、含めて先行きが読めないからだ。それなら、派遣社員の時給を増やす。それができない派遣会社は退場する。

 そうすれば、ビジネス社会の空気も少しは変わるような気がする。