悠々談談

日々思うことを、つらづらと

東京国際映画祭で考えたオリンピックのこと

 11月2日まで有楽町、日比谷、銀座地区の映画館で第35回東京国際映画祭が開催された。もちろん、えっ、そんなイベントやってたの?という人もいるだろうけど、そうは言っても大勢の人で賑わった。今回はコロナの規制緩和で出品作品の監督や出演者が上映後に登壇。興味深い話が聞けたのは良かった。その空気はYoutubeでも配信されたし、東京ミッドタウン日比谷前には野外スクリーンがあり、寒い中、スパーダーマンなどメジャー系の上映があり見る人も多かった。

 去年まではオンラインだけの参加だった各国映画人が東京に集い、どこか華やかさを覚えたのも事実。私も社会人駆け出しが映画会社であったりしたこともあり、ここ数年は10月末から11月初旬の開催が待ち遠しくて仕方ない。

 

 それでふと思ったのはオリンピックだ。これは4年に一度だけど、国立競技場の周辺では開催反対のシュプレヒコール。選手村も隔離状態での開催。その前々年開催のラグビーワールドカップはコロナ前であったこともあり、街の至る所で観戦に来たらしき外国人が居酒屋で飲食を楽しんだりする姿をみたが、そういうに盛り上がりもなく終了してしまった。これはコロナのせいだけではない。やはり開催自体があまりにも巨大化しすぎて、特に今回の東京オリンピックは経済が30年来低迷の中、電通が‘商売のネタとして盛り上げようとしたのかもしれないが、成功したとは言い難い。考えてみればそれぞれの競技にはすでにワールドカップがあり、オリンピックに目の色を変えるのは日本ぐらいだもの。

 映画が斜陽産業と言われあのシネコンにしてもIMAXとかも劇場の設備投資が莫大で、利益は売店のポップコーンとコーラと聞いたこともある。だから上映前に、他店購入の飲食物は持ち込むなとスクリーンで見ることも多い。そういった流れのせいなんだろうか、東京国際映画祭の劇場で大口しか紹介指定なかったが、クラウドファンディングも募っていたことを知った。

 好きな人が、好きな大会を盛り上げる。映画祭なんて既存の劇場で新たな設備投資もない。オリンピックもそう言ったこじんまりした大会になっていけばいいんじゃないかな。