悠々談談

日々思うことを、つらづらと

東京都心は開発ラッシュなんですが

 大阪万博の工事の遅れ、予算規模の拡大が問題になっているが、政府は国が関与し突っ走る覚悟のようだ。支持率20%以下の内閣がようやるわと思うけど、これって

万博に限ったことではない根深いものを内含していると思う。

 超高層ビル。先駆けは霞が関ビルだった。竣工は1968年。その直後くらいにまだ子供だったけれど祖父に連れられ霞が関ビルに登ったが、通りを挟んだところはビルが建築中で、まだ、その骨格もできてなかった。その高層ビルは傍目にも日本の明るい将来を指し示しているように感じられたし、その2年後の大阪万博は新技術の展示とか、21世紀が光り輝いているように感じられた。三丁目の夕日じゃないけど、前途洋々たる未来を感じたものだ。どこか箱物を作れば日本は繁栄すると、当時を知る世代が、過去の成功体験から次々と箱物開発を進めている気がしてならないのだ。そういえば石原裕次郎太陽にほえろも、西新宿の高層ビル街をバックに撮影されてた。

 

    しかし、そういった箱物にお金をかけるのは、果たして時代の要請に適っているのだろうか。GDPはずっと横ばい状態。国債の発行残高はGDPの2.8倍。1200兆円。少子高齢化で生産人口は先細り。団塊世代は次々と後期高齢者期に入ってきている。日本経済は右肩上がりではなく、現状維持が精一杯の状況だ。現状維持は、ある意味で下落と言い換えた方がいいのかもしれない。その中で、大阪では万博。東京を見ると新宿および八重洲方面で既存の街並みを壊して巨大ビルを建てようとしている。樹木の伐採ばかりが注目されているが神宮外苑の開発もある。

 

 この前、新宿の地下鉄の駅にこんなものがあった。

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天井からの水漏れを貯めるために階段の脇に固定されたペットボトルである。こんな風景は東京メトロ至る所にもある。JRの駅にしても、自分が足を挫いたのでわかるのだが、新宿駅でさえ、エスカレータ、エレベータの数が少ないし、都営地下鉄などエスカレーターはあるけど、下りだけとか上りだけの駅ばかりである。そしてあってもそこまですごく遠回りをする必要があったりする。

 

民間デベロッパーの開発は民間のやることだからと放っておいていい問題ではない。巨大開発は行政の許認可が絡むし、政治的性格は大きいと思う。

 

日本人の平均年齢は59歳、中央値は48歳である。これから団塊世代ジュニアが老齢の域に入ってくる。お金の使い方を決めるのが政治なら、今の政治は機能不全に陥っているとしかもう私には思えない。

 

 デジタル化どころの話ではもはやない状態まで日本は追い込まれていると考えた方が良い。