悠々談談

日々思うことを、つらづらと

昭和30年代生まれって

 自分は昭和34年生まれ。同級生は33年生まれ。世代感としては、団塊世代のあと、団塊ジュニア世代に挟まれた世代。大手企業の人事見ていると同世代の人間が役員や社長の人事をよく見るようになった。

 しかし、同世代で社会に影響を与えた人物がどれだけいるだろうか?

 思いつくのは原辰徳。でも、若大将どころか還暦をすぎている。王や長島のような強烈なキャラではない。そして今年の巨人を見ても結果を出せていない。

 あとは、中3トリオと称された歌手3人組。でも、山口百恵は引退したし、森昌子も確か引退。桜田淳子は一世は風靡したがそれまでだ。今は別意味でスポットライトが当たっているが。

 映画だってそうだ。大女優、名優で誰もが知るスターがどれだけいるか。はっきり言っていない。そこそこいるけど、社会に影響を与える、今で言うインフルエンサーはいない。

 

 その点、団塊世代はきら星のごとくで、北野武矢沢永吉五木ひろし松田優作細野晴臣星野仙一江夏豊小泉純一郎村上春樹もう枚挙にいとまがない。

 

 なぜなんだろう。

 

 一つ考えられるのは、60年安保闘争、70年安保。成田空港反対闘争といった活動家の起こした事件、事象を幼い頃にテレビで大人と一緒に見て、社会に楯突くのは悪いことなんだと深層心理に埋め込まれてしまった。団塊の前の世代にはなるが、テレビが登場し、そこで活躍したのは映画という時代を感じさせる秩序がいじれないエリアではないテレビに発想豊かな若者が飛びついた。永六輔大橋巨泉などのキャラが育ったのは、まだ誰も手をつけていないテレビという世界があったから好きなことができた。でも、我々が育った社会は、戦争の混乱も終わり高度成長の緒に着いた頃に生まれ、高度成長と共に義務教育を経た世代は、そんな時代の成功物語に背けない。だから、企画でも冒険ができない。我々の世代が社会の組織のトップに着きはじめたのがバブルが弾けたころで、ますます冒険はできなくなった。

 

 それが今の日本社会のありさまに如実に反映している、そんな気がなんとなくしている。