悠々談談

日々思うことを、つらづらと

書店が消える

    青山ブックセンター六本木店の閉店はさほどの感慨もない。第一、六本木は縁が薄い。あえて縁といえば新卒で入った映画会社が六本木に本社があったくらいか。青山一丁目にあった子会社の事務所から会社の自転車で親会社に行ったり、かつて六本木にあった防衛庁の職員食堂にご飯を食べに入ったが、交差点は稀にしかいかなかった。そしてその会社を辞め、かつ倒産してしまい、それ以来数えるほどしか行ってない。   だから青山ブックセンター閉店のニュースも、そうですかである。

   ところが、思い出深い書店がわたしにはある。いまは取り壊されて大きなビルが建ったが、日比谷三信ビルの地下にあった三信書店。有楽町にあったゲーム会社に勤務していたときから出入りしていた。狭い店内なんだが、自分の興味をそそる本がうまく配列され、5分店内をまわるだけで、買いたい本に巡り会える。書棚がわりとでも言おうか。うまく自分の好きな、興味がわく本にめぐりあえるつくりになっていた。そして店主、店員が本好き。

    でもそういう書店は絶滅危惧種。以前はたいがいのオフィスビルにそんな’書店あったものなんだけどね。その一方、最近ふえてきたブックファーストは取次の子会社。本の種類は多いが、個性のない店ばかり。そしてアマゾン。個性的な、本好きを唸らせる書店には生き残って欲しい。