悠々談談

日々思うことを、つらづらと

8月は戦争のこと

    8月になると、戦争の悲惨さを語り継ごうという企画や番組がメディアでめだつようになった。考えてみれば、あの戦争のころ子供だったひとももう80歳台。

    それはそれで貴重と思うし、意義はあると思う。そういえば、この世界の片隅にも、そんな語り部の証言をもとに戦争中が再現された映画だった。

   しかし、戦争は嫌だね、で終わっていては、それで思考停止してしまう。では、どうしたらよいか、目の前の国際政治の前には甚だ微力。

    私は語り継ぐべきは、大日本帝国の議会、行政、内閣、そして軍がどうしてあのような戦争に国民を導いていったのか、そのプロセスの検証ではないかと思う。

    あの時の政策決定プロセスのどこで間違いがあったのか、そしてその組織の何が問題だったのか。もちろん、市井の研究者はさまざまな論考を出してはいるが、メディアもこの視点からの企画があってもよいのではないか?300万人の戦死者がでたのである。

     それがわかり、ちゃんと克服されていれば恐るに足らない。しかし、有り体がそのままで今もあるなら、おなじ道を歩むリスクがあるということになる。その検証こそ、メディアで見たいものだ。