悠々談談

日々思うことを、つらづらと

憲法論議が論議にならない危惧

 憲法改憲論者の言うことは以下に集約できる

1 ドイツとかは何十回も改正している。日本はゼロだ

2 占領軍の押し付け

3 権利ばかり書かれて義務の記載がない

4 時代にそぐわない

 

 これらに関しては、まっとうな御用学者でない憲法学者が論破している。しかし、正面からこの論破に立ち向かう姿勢が自民党をはじめとする改正論者に見当たらない。やっていることは、憲法改正を描いたアニメ本作成。官邸広報局と成り果てたNHKをつかった世論の空気作り。

 それでも、御用新聞(読売、産経)、御用放送局をつかっての世論形成も、彼ら自身の世論調査でも、賛成が伸びていない。

 つぎはどういう手をとるか?立憲主義は国の暴政をさせないように縛るもの、なんて正論にたち向けない以上、とるのは次の手しかない。

 

1 米国を味方につける

→米国は自国の利益のためなら、独裁者も支持する国。いまであればTPPで全面譲歩しかもうあるまい。米国の景気が減速して株安になっている。日本の株だけではなく、米国の株も日本の年金資金で買う。そのかわり、中国、韓国との関係の改善をはかる。靖国神社へ首相は

 

2 ワイドショーを使う

→あれだけ、総選挙でワイドショーで政治を報道させなかった。しかし、御用学者、御用キャスター全開で、改正の空気を作り出す。そこでは、理論ではなく、情緒に訴える。

まっとうな憲法学者はテレビにださせない。

 

3 外堀をうめて改正に向かう

→いまの状況がまさにそれ。既成事実の先行。あきらめの空気

 

4 本音隠し

→選挙でも憲法改正にはほとんど触れず、似非景気回復で票をとることを優先。自民党のポスターはまさにそれ、《まっすぐ景気回復》。そして今、集団的自衛権全開。

 

 野党の中にも、自民党のめざす改憲を食い止めようという姿勢よりも、一緒になって改正に向かう政治家があふれている。憲法改正支持がのびなければ、投票率を下げ、ハードルをさげる。来年の参院選も低投票率に誘導し、改憲支持派で改憲必要議席を確保。

 

 まともな憲法議論ができる空気をつくること、できないのか?

 

 

 

 

 

これは危惧以外のなにものでもない。おまけに憲法改正に必要な国民投票は低投票率でもその過半数で改正が成立してしまう。